「社内の連絡をまだメールでやっているが、返信が遅くて困っている」「LINEで業務連絡をしているが、プライベートと混在して使いにくい」という経営者・担当者に向けて、ビジネスチャットツールの主要5サービスを比較します。
選ぶ前に確認したい3つのポイント
ポイント1:社員のITリテラシーと使いやすさ
現場スタッフが多い会社では、直感的に使えるかどうかが定着率を左右します。操作が複雑だと誰も使わなくなります。
ポイント2:すでに使っているツールとの連携
GoogleやMicrosoftのツールをすでに使っている場合、同じ系列のチャットツールを選ぶと学習コストが最小になります。
ポイント3:外部との連絡手段として使えるか
取引先や外注先との連絡にも使いたい場合、相手がアカウントなしで参加できるかを確認しましょう。
【編集部より】3つのポイントの中で、実際の相談で最も判断を左右しているのはポイント2の「既存ツールとの連携」です。チャットツール単体の機能差で選ぶ会社は少なく、「すでに使っているOfficeやGoogleの環境に合わせる」という消去法的な決め方が現実的には最も多いパターンです。まっさらな状態から選ぶ場合は別ですが、既に何らかのITツールを使っている会社は、そちらとの相性を最優先に考えると選定がスムーズです。
一覧比較
| ツール名 | 無料プラン | 有料プラン目安 | 外部連携 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|---|
| Chatwork | あり(制限付き) | 月約700円〜/人※ | あり | 国内中小企業全般 |
| Slack | あり(90日制限) | 月約925円〜/人※ | 豊富 | ITツール連携が多い会社 |
| Microsoft Teams | あり | M365内※ | Office連携最強 | Office利用中の会社 |
| LINE WORKS | あり(制限付き) | 月約450円〜/人※ | あり | LINEに慣れた現場 |
| Google Chat | あり | Google Workspace内※ | Google系最強 | Google利用中の会社 |
※料金はすべて目安。プラン・人数・為替により変動。最新料金は各公式サイトでご確認ください。
各ツールの特徴
Chatwork(国内中小企業に最も広く使われている)
国産ビジネスチャットで、シンプルな操作性と日本語サポートが強みです。
- 有料プラン目安:月約700円〜/人(公式サイトで要確認)
国内利用者数が多く、取引先もChatworkを使っているケースが多いです。タスク管理機能も内蔵されています。
向いている点: シンプルで覚えやすい/国内中小企業での普及率が高い/日本語サポートが充実
注意点: 外部アプリ連携はSlackより少ない/無料版はメッセージ検索に制限あり
【編集部より】Chatworkが「国内中小企業に最も広く使われている」というのは、機能面よりも取引先とのやり取りのしやすさという理由が大きいです。取引先や外注先がすでにChatworkを使っている場合、同じツールで招待し合えるため、追加のアカウント管理の手間がかかりません。自社の選定基準だけでなく、よく連絡を取る取引先がどのツールを使っているかも確認しておくと、外部連携がスムーズになります。
Slack
外部ツールとの連携が最も豊富です。ITツールを多く使う会社に向いた高機能チャットです。
- 有料プラン目安:月約925円〜/人(公式サイトで要確認)
Google Drive・Zoom・Salesforceなど外部ツールとの連携数が業界最多クラスです。チャンネル管理が柔軟で、プロジェクトごとに会話を整理しやすいです。
向いている点: 外部ツール連携が圧倒的に豊富/検索機能が強力
注意点: 無料版は過去90日のメッセージしか見られない/機能が多く慣れるまで時間がかかる
【編集部より】Slackの「機能が多く慣れるまで時間がかかる」という注意点は、裏を返せば拡張性の高さでもあります。IT系の会社やエンジニアが在籍する会社では、ZoomやSalesforceなど普段使うツールとの連携がそのまま業務効率に直結するため、多少の学習コストを払ってもSlackを選ぶ価値があります。逆に非IT系の現場スタッフが中心の会社では、この拡張性を使いこなせないまま宝の持ち腐れになることもあります。
LINE WORKS
LINEと同じ操作感でビジネス利用できます。現場スタッフへの定着が早いです。
- 有料プラン目安:月約450円〜/人(公式サイトで要確認)
LINEに慣れたスタッフへの導入がスムーズで、飲食・小売・介護・建設など現場系の中小企業での採用が増えています。個人のLINEと切り離してビジネス利用できます。
向いている点: LINE感覚で使えて定着が早い/現場スタッフが多い業種に向く/コストが比較的低め
注意点: 外部ツール連携はSlack・Teamsより少ない
【編集部より】LINE WORKSが飲食・小売・介護・建設などの現場系業種で採用が増えている理由は、操作を教える手間がほぼゼロで済むからです。普段からLINEを使っているスタッフであれば、研修なしでその日から使い始められます。逆にオフィスワーク中心で全員がPCを使う会社では、この強みはあまり活きず、他のツールとの機能差の方が選定に影響しやすくなります。
Microsoft Teams(チャット機能)
Office 365・Microsoft 365ユーザーなら追加コストなしで使えます。
向いている点: Office製品との連携が圧倒的/M365ユーザーは追加費用不要
注意点: 機能が多く慣れるまで時間がかかる
Google Chat
Gmailや Googleカレンダーと連携し、Google環境に自然に溶け込みます。
向いている点: Google系ツールとの連携が最高/シンプルで覚えやすい
注意点: Google Workspace契約が必要
【編集部より】5つの中で最も見落とされがちなのがGoogle Chatです。派手な機能はありませんが、GoogleカレンダーやGoogleドライブを日常的に使っている会社であれば、通知や資料共有が驚くほどシームレスになります。「どのチャットツールが優れているか」ではなく「自社が最も使い込んでいるGoogleかMicrosoftの環境はどちらか」で考えると、この2つのどちらかに絞られることがほとんどです。
目的別:どれを選べばいいか
- 「まずシンプルに始めたい・取引先もビジネスチャットを使い始めている」→ Chatwork が国内普及率・使いやすさのバランスが最も良いです
- 「GoogleカレンダーやGoogleドライブをフル活用している」→ Google Chat がスムーズです
- 「ZoomやSalesforceなど多くのITツールを使っており、連携を一元化したい」→ Slack が向いています
- 「現場スタッフが多く、スマートフォンで連絡を取り合うことが中心」→ LINE WORKS が定着しやすいです
- 「すでにMicrosoft 365を使っており、チャットも同じ環境で統一したい」→ Microsoft Teams が追加費用なしで最適です
【編集部より】ここまでの内容を振り返ると、チャットツール選びで最後まで悩む会社は少なく、既存の環境(Microsoft365かGoogle Workspaceか、取引先はどちらを使っているか)を確認した時点で、実質的に答えが決まっているケースがほとんどです。「機能を比較して最適なものを選ぶ」というより、「今の環境と矛盾しないものを選ぶ」という視点の方が、中小企業の実情には合っています。
まとめ
- 国内中小企業のスタートはChatworkがシンプルで使いやすい
- 既存のツール(Microsoft 365・Google)に合わせると学習コストが最小になる
- 現場スタッフが多い業種はLINE WORKSの定着率が高い
- 外部ツールとの連携を重視するならSlackが最も豊富
- まず無料プランで社内数名で試してから全社展開を検討する
※本記事の料金・機能情報は執筆時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

